【2018年3月4日更新】
最新のiPhoneX。
そのルックスは全面ディスプレイとステンレスバンパーで高級感あふれるものとなっていますね。
僕は今だにiPhone7Plus ジェットブラックを愛用していていますが、iPhoneXを見るたびちょっとうらやましくなります。
最新機種で、しかも高級感あふれるルックス。
iPhoneユーザーなら誰しも欲しくなるものではないでしょうか。
だが一方でその価格も歴代のiPhoneの中でもかなり高いですよね。
使われている素材が素材だけに仕方ないとは思いますが、11万以上するiPhoneとなると少しためらいますよね。
そんなiPhoneXを悪用した詐欺が最近横行していると耳にしました。
自分が引っかかったら記事にしようと思っていたんですが、そんな簡単に引っ掛けてくれる詐欺師なんかいるわけ・・・
いた笑!
というわけで今回は実際にiPhoneX詐欺に引っかかって、その手口を解明してみたという内容です。
その手口は
「少しでも安くiPhoneXを買いたい」
という消費者の心理を裏手にとった極めて悪質なものでした。
iPhoneX詐欺、その手口
「iPhoneXを安くで買いたい。」
そうなるとキャリアのプランなどを見比べたり、iPhoneXの中古品を探したりしませんか?
ソフマップなどでは、最新機種となれば中古なのに結構お高いこともあります。
そうなると、
「メルカリを見てみようかな。」
となりませんか?
この詐欺はそうした心理を逆手に取り、まずメルカリから獲物を集めるようです。
なぜ他のフリマアプリではないかというと、やはりフリマアプリで一番人気かつユーザーが多いのはメルカリだからでしょうね。
そこでかなり怪しい品物を見つけました。
11万もするiPhoneXがなぜか8万円もしない価格で売られている・・・
中古品で相当のダメージがあるならいざ知れず、SIMフリーの新品未開封だったんです。
▲メルカリに出品されていた怪しいiPhoneX。
SIMロックがかかっていないiPhoneはそれなりに高値で取引されるのにもかかわらずこの値段。
はっきり言って売っている側には何のメリットもないです。
モノの売り買いは買う側と売る側の利害が一致して初めて成立するものですよね。
売る側のメリットが考えられない時点でかなり怪しいです。
ここでメルカリのシステムを復習しておきます。
メルカリで購入すると、買った人の手元に買ったものが届いて、かつ評価をして初めてメルカリ運営から売れた金額(から手数料10%が引かれて)が振り込まれる仕組みです。
つまり買ったものが届かなければ、売った側にはお金が振り込まれないということです。
逆に言えば、メルカリで買われると送らなきゃいけなくなってしまうんです。
キャンセルには双方の同意やら何やらで手間と時間がかかる上に、取引成立までアカウントは消すことができません。
ということはメルカリで売れてしまうと詐欺師さんは困るんです。
そのため、即買いされないように説明欄にはこのような記載があります。
「即買いはNGです。トラブルの原因になりますのでお控えください。購入希望や価格のご相談のある方はまずコメントをお願いいたします。」
トラブルねぇ・・・。
このとき
「もしかしたら記事にできるかも」
とウキウキしていたのは内緒笑。
▲即買いされないために注意書きがしてある商品説明欄。怪しさが漂い始めてます。
さて、購入意思を示そうかなと思っていた矢先
わずか5分の間に3件の購入意思コメントが!!
「少しは怪しめよ・・・」と思っていた時、出品者からこのようなコメントが。
▲購入意思を示すユーザーに対して出品者からのコメント。
「ありがとうございます。フ★ル(フリルのこと)で『リオマル確認用』という出品を出していますので、そちらにコメントいただけますか?」
なぜかメルカリではなく外部のフリマサイト『フリル』に誘導しているんです。
ちなみにフ★ルとしてあるのは、メルカリの規約上、他フリマアプリへの誘導は禁止されているためです。
このように文字を一部ぼかしておけばメルカリが、出品したものを規約違反で消すまでにある程度の時間が稼げるんですよ。
でもフリマでは手数料が無料なので、メルカリのように10%売上金から引かれることはないんです。
つまり10%取られないためにフリマに誘導している可能性があります。
でもよく考えてみると、10%とられないとしても78,000円でiPhoneXを売ることはどう考えても赤字。
もともと赤字出品なのに7,800円ケチるために他フリマアプリに誘導しますかね?
だが記事にするため、フリルで指定された『リオマル確認用』なる出品を探してみる。
するとすでに何人かのユーザーが購入意思コメントを!
iPhoneXが格安で手に入るというだけあって皆行動が早い。
すると出品者からこんなコメントが。
▲フリルの指定された出品のコメント欄。すでに多くのユーザーが購入意思を示していた。
「まずはメールでご連絡ください。本物です。」
ついに怪しさMAXです。
外部フリマアプリならまだしもメールでのやり取り。
正直言って普通なら誰も得しない方法です。
しかもメールアドレスの指定方法は運営に見つからないようメールアドレスとバレないようにコメントされている。
フリルに移行させた理由はメルカリよりも対応が遅く垢バンや出品取り消しを喰らいにくいからと確信しました。
詐欺っぽいけどまだ、詐欺と確定はできていません。
僕はGmailの捨て垢がいくつかあるので、それで指定メールアカウントに購入希望のメールを送ってみました。
でもただ送っても確信には至らないかなぁと、念には念を入れて値下げ交渉までぶっ込んで見ました。
▲本当に売ってくれるのであればかなり厚かましい客である。逆の立場なら売りたくない。ところが・・・
すると返信がすぐにきました。
▲先ほどのメールの返信。何やら応じてくれそう。
「おいくら希望ですか?」
と書いてある。正気じゃねえなと思いつつ
▲値下げ交渉OKに甘えてかなりぶっ込んだ価格を提示した。
「5万円とか無理ですか?」
というかなり頭の悪そうな返信を送って見ました。
5万円でiPhoneXが入るわけがないです笑。
その返信が、
▲支払いを即座に要求してくるあたり怪しい。
何と5万円でiPhoneXを売ってくれる神のように優しい方だった笑。
きっと緻密に練られた計画のもと実行されているだろうこの詐欺。
5万円で売れる理由を聞いてみることにしました。
きっとすっごくリアルな内容が返ってくるのだと思った。
▲iPhoneXを5万円で売れる意味を聞いて見た。
すると
▲返ってきたメールの内容。中身が薄い・・・。
「仕事の関係で安く仕入れられた。」
・・・・・。
そんな仕事はありません・・・・。
確かにAppleは教員割や学割などを実施しているが、iPhoneXが5万円で売れるほどのキャンペーンはやってない。
その後も色々な質問ややり取りがあって、その度にすぐに振り込め振り込めと催促してきました。
ここでこんなアホみたいな質問をしてみることにした。
「手元に届いてからお支払いします。」
という旨のメールだ。
もちろん普段からそんな失礼なことお願いしたりしませんよ。
もしかしたらこの人、モノのやり取りの仕方知らないんじゃないのかな?
と思い、どんな返信が返って来るか試してみたんです。
すると
▲かなり失礼なお願いに対しての返信。もうめちゃくちゃである。
「急ぎでお金が必要ですので、到着後では無理です。」
・・・・・。
急ぎでお金がいるどうこうの前に、到着後支払うとかそもそも取引になっていないんですよ。
普通なら相手がこんなこと言ってきた時点で取引終了です。
それもわからずこの人詐欺やってるのかと呆れてしまいました。
そこでこの矛盾点を叩いてみることに。
「急ぎで金がいるなら質屋に行って売った方が高くで売れるよ。」
と超適切なアドバイスをしてみました。
▲急ぎでお金が必要という詐欺師さんに的確なアドバイスを送って見た。
結果がこちら。
▲ついに本性を現すも、お前は中学生かというほどの語彙力だった。
結果的に詰めの甘さがかなり目立つ詐欺でしたね。
こんなものに引っかかっては涙も出ませんよ。
これがメルカリで堂々行われているのだから、運営ももうちょっとしっかり見張った方がいいんじゃないの?と思いつつ記事を書いている。
Apple製品を悪用した詐欺の特徴
iPhoneX以外にもiPad ProやMacbookProなど、欲しくても高価すぎて手に入らないものではこのような詐欺が横行しているらしいです。
他ブランドにあまり詳しくないですが、Apple製品だけでいうのなら、この(幼稚)な詐欺の特徴は以下の3つです。
・価格が安すぎる。
まずApple製品をかなり安価で仕入れる方法なんて存在しないということを知っておいてほしいです。
中古品やジャンク品ならまだしも、新品未開封・最新機種でかなり安いなら怪しいです。
安くで手に入れたいい気持ちはわかりますが、
モノのやり取りは互いの損得が一致して初めて成立するものです。
どちらかが一方的に損をする取引は成立するはずがないんです。
ましてや相手から一方的に不利な条件を提案してくるなんてあまりにも不自然です。
・プロフィールが完成していない。
購入する前に落ち着いて、出品している人のプロフィールを見てみるといい。
注目すべきは「自己紹介」「プロフィール写真」「ほかに出品しているもの」の3つだ。
詐欺を行っているアカウントは、次の獲物を探すスピードが要求されます。
しかしメルカリの登録はいちいちめんどくさく、かなり時間がかかります。
回転率を上げるにはプロフィール文を埋めたり、ほかの商品を出品したりなんかできないんですね。
実際メルカリでは何かを出品しようとすると「商品紹介文」を打ったり、カテゴリーを選んだりかなりめんどくさいです。
高価商品が安すぎて、かつ販売者のプロフィールやその写真がしっかり埋まっていない、そして出品しているものもその商品だけという出品者はかなり警戒した方がいいですね。
・メールに誘導する。
今回の詐欺の手法でも見られましたが、ほかフリマアプリに誘導したりメールに誘導したりするのはかなり警戒したほうがいいです。
ただ、フリマなどは手数料が無料だったりするので、誘導した先のフリマアプリでちゃんと取引をしてくれるのであれば話は別です。
メールアドレスへの誘導は100%間違いなく詐欺です。
セキュリティはゆるいとはいえ、メルカリ以外のフリマアプリでもほとんどがメルカリと同じ仕組みです。
商品が実際に届き相手を評価して初めて、売上金が振り込まれます。
運営を介さなければ直接口座に振り込んでもらって逃げても、お金は手に入るし足はつかないしで最高です。
消費者としてしっかり理解しておいてほしいのはメールを介しての取引は信頼できる相手や企業じゃない限り絶対に裏があります。
まとめ
今回(幸運にも)引っかかることができたこの詐欺。
メルカリをよく利用する人ならまず絶対に引っかからないが、少しでもiPhoneXを安くで購入しようと覗きに来た初心者の方は引っかかってしまうかもしれない。
確認としてIMEIや購入月などを聞くのもいいが、極めて重要なのはフリマアプリ内で取引が成立することだ。
フリマアプリ外で取引が成立しても、運営は足もつかめません。
Apple製品だけでなく、任天堂Switchなんかでも同様の手口があるらしいです。
フリマアプリを使うユーザーとしてしっかりとした知識の元、利用してください。
ぜひこの特徴を参考に詐欺に注意してください。